最後の日

馬路地区で唯一の石油店。
今日はガソリンを入れる人も入れん人も「おつかれさん、ありがとう」と、
声をかけていきます。

店をはじめて35年、西山夫婦は引退の今日を迎えました。

「ほんまにいろんなことがあった」と始さん。
「もう、年がいったきね、いろいろやりたいこともある。
　ゆずもつつきたいし、いろいろあるがよ」と。

「今日は最後やき、いうて皆が入れにきてくれた。
　私はさみしいと思うちゃあせんかったけんど、
　みんながあんまり寂しい、寂しいいうてくれるきん、
　だんだん、寂しいなってきたねぇ」とみほ子さん。

「最後の給油は誰やろうねぇ」と問うと
「やっぱり私らぁやろうねぇ」と。

明日からは魚梁瀬地区で石油店をしている
岡野さんに店を引き継きます。